【どうする家康】第8回「三河一揆でどうする!」あらすじと感想
今週から家康の3大危機である三河一向一揆が描かれていきます。
冒頭は論語を勉強している駿府時代の家康のシーン。「信無くば立たず」のエピソードは昭和の大河ドラマ「徳川家康」でも竹千代と太原雪斎とのやり取りで描かれていました。
今川義元に天下の主を問われ「将軍様、いえ天子様」と答えるも、義元が答えを言いかけたところで、暗転し甲冑姿の家康に戻ってきます。叫ぶ家康。
家康が一向宗徒に年貢の要求をしたことをきっかけに両者に亀裂が入る。
本證寺では家康に武力対抗すべく準備にかかる。案じた家康達は直ちに鎮圧を検討するが瀬名は本證寺を潰すことに感心しない様子。
松平家中からも一向宗に加わる者が続々と出る。渡辺守綱は「殿を殴っちまった!」と出ていった。
また松平に残った者たちにも「お寺と戦う」ということに躊躇いもある様子。
家康は速やかに兵を送るも、一向宗の士気の高さもあって鎮圧はうまくいかない。
一方で松平家中の士気は上がらない。しかしここで退くと三河統治も危なくなる。家康も退けない。
渡辺守綱はすっかり一向宗方の人間に…。そして一向宗には優秀な軍師がいる様子。
三河では吉良、松平など反家康の勢力が蜂起し内乱に。
家康は相次ぐ裏切りに「皆わしが嫌いなんじゃ」と瀬名にボヤく。
服部半蔵を呼び出し夏目広次まで裏切り、「わしはどうしたらいいんじゃ!」と大いに動揺する家康。
こんな主じゃ見限られると思いますが「こんな家康だから三河一向一揆が起きた」って言う脚本なのかもしれません。しかし戦国時代ですからこれが今の家康の等身大だと言うのならここで滅びそう。
ただのボヤきなんでしょうが、好き嫌いで戦は出来ないと思いますよ。
あと家康ファンが怒りそうかなと…
自ら出陣する家康だが銃撃を受けてしまう。
そこで冒頭の義元のシーンに。
「この世の主は民である」と説く義元。民に見放された時に我らは死ぬとの教えを思い出す家康。
そして一向宗と家康との間で板挟みとなっていた長吉が家康を庇って死ぬ。
死ぬ間際「まだ家中に裏切り者がいる」と言い残した長吉の言葉により、家康は家臣を信用出来なくなってしまう。
そして服部半蔵によって空誓の軍師は本多正信であると知る。
前回までに本多正信や家臣達との間に信頼関係や家康に惹かれている描写があったようには見えないので、裏切っても裏切られても特に驚きは感じないです。
でも事実この時の家康は裏切られまくっているのでドラマとの整合性としてはそれで良いのかもしれません。
ここまででガッチリ信頼し合ってたら裏切られることが変になっちゃいますからね。
今川義元に賜った金陀美具足を付けていたから義元を回想するという演出なのかなと思いましたが、脳裏に映った義元の言葉がその後の場面に特に活きてない気がするのは自分が何か見落としているのでしょうか。
しかし「民に生かされている」というメッセージは散々使い古された内容なので、気をつけないと非常に薄っぺらく聞こえるんですが、野村萬斎さんの義元が言うと素直に聞こえてくる不思議。やっぱり役者さんの格なんでしょう。
来週以降に繋がるなら冒頭シーンを使ってまで入れるような場面でもないですしちょっとよくわかりませんでした。
しかしテンポも良かったし家康が危機的状況にあるのは伝わった回でした。
今回のハイライト
裏切り者続出に「どうしたらいいんじゃ!」
また今週も動揺を隠せない松本家康。ドラマタイトルを回収するが如く叫んでおられました。
乱心したかのような、小物感あふれる大河主人公は確かに斬新!
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