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【競馬雑記】チャレンジャー蛯名騎手。引退前に思い出す天皇賞秋

競馬雑記

僕が競馬を見始めた時から騎手や調教師だった方々が引退されるのはとても寂しいですが、今月で引退する蛯名騎手もその一人です。数々の名馬に騎乗し、特にエルコンドルパサーでサンクルー大賞を勝ち凱旋門賞で2着になったのは当時驚きのニュースでした。

京都の長距離に強いイメージがあって、マンハッタンカフェとのコンビはもう1年見てみたかったと今でも思います。そして蛯名騎手はファイターでチャレンジャーの印象がとてもあります。強敵に挑み、負かす。そして主役として強敵を迎え撃つ。痺れるジョッキーです。
ライスシャワーにあと一歩まで迫ったステージチャンプ
グラスワンダーと叩き合ったエアジハード
ドゥラメンテを差し切ったマリアライト
まだまだ書き切れないです。

僕が個人的に蛯名騎手で鮮明に覚えているのがバブルガムフェローと勝った天皇賞秋です。まだ僕は少年でしたが強烈な印象でした。
たしか蛯名騎手にとって初G1勝利であったと記憶しています。

バブルガムフェローは朝日杯を勝ち、スプリングステークスも勝ち、東のエースとしてクラシックに望む直前に骨折で戦線離脱をしてしまいました。当時この馬の大ファンで、名手岡部騎手とのコンビで横綱の寄り切りのように勝利していく姿に、クラシック戦線でサンデー4強(バブルガムフェロー、ダンスインザダーク、イシノサンデー、ロイヤルタッチ)がどんなレースをするのか。その中でも勝ち切ってくれるんじゃないかと思っていただけに、とても残念な骨折のニュースでした。
怪我が癒えた秋。復帰後は菊花賞ではなく天皇賞秋に進むとのことで、当時としては3歳馬(当時は4歳馬表記)が古馬に挑むのは珍しく、復帰を喜ぶと同時に新たな戦いにワクワクしたものです。

復帰戦の毎日王冠を3着でまとめた後迎えた天皇賞秋。主戦の岡部騎手はブリーダーズカップに遠征のため鞍上には蛯名騎手がいました。正直この時は「やっぱり岡部さんじゃないと勝てないかな」と思ったものです。何せ当時の対戦相手が、天皇賞春でナリタブライアンに勝ったサクラローカル、前年の年度代表馬マヤノトップガン、武豊騎乗で重賞で快進撃を続けていたマーベラスサンデーと、並の古馬達ではなかったのですから。

しかしバブルガムフェローは蛯名騎手に導かれ好位で完璧に進め、直線ではマヤノトップガン、サクラローカルを退けて勝利をもぎ取りました。この瞬間「蛯名正義」という存在がはっきりと心に刻まれました。きっと競馬会にとってもそうだったようで、その後蛯名騎手は数々の名馬で大レースを制していきます。大好きなバブルガムフェローが古馬を倒し天皇賞秋制覇。オグリキャップもジェニュインも出来なかった偉業をバブルガムフェローで達成してくれて嬉しかったです。
3歳馬で天皇賞秋を勝った馬はこの馬の他にはシンボリクリスエスだけ。シンボリクリスエスの時は中山競馬場での開催でしたから、今でも府中の天皇賞秋を勝った3歳馬はバブルガムフェローだけという偉業です。

その後も活躍で蛯名騎手にはG1同着の勝利もありましたし、ナカヤマフェスタでの凱旋門賞2着もありました。ダービーは2着が最高着順でしたがまだまだ戦いの場を調教師としてチャレンジは続きます。
きっと「チャレンジャー蛯名正義」は健在だと思うのでこれからも応援させてください。
そして少年の僕に嬉しい思い出を作ってもらいありがとうございました。

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