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【競馬雑記】コントレイルが背負ったもの

競馬雑記

無敗の三冠馬コントレイル。
しかし三冠馬達成後3連敗。
「三冠馬は相手が弱かった」の声も高まっていきました。コントレイルにとって「無敗三冠」とは最高の勲章でもあり、一方で重すぎた十字架でもあったのか。

前走の天皇賞秋はこの馬にとっては是が非でも勝たなければならなかったレースだったと思います。次代の最強馬として来年の競馬の中心に居るであろうエフフォーリアにリベンジする機会はもうありません。

だとすればジャパンカップは何のために走るのか。勝っても「最強」と満場一致で認められ難く、負けたらさらに評価を落とすのみ。無敗で三冠馬を達成した当時すでに父ディープインパクトは亡く、それゆえに「種牡馬の価値」というおよそ競走の現場とは違う論理での走りを求められ続けたコントレイル。
ジャパンカップのコントレイルの走りを思うとき、まことに余計なお世話と思いながら、レース予想とは別に彼の哲学的な苦悩を想像してしまいます。

自分はコントレイルについては父であり同じく無敗で三冠馬を達成したディープインパクトに匹敵する馬だと今でも思っていて、同時に父よりマイルよりの距離適性の馬という印象。

そういう意味では去年の菊花賞でアリストテレスに交わされていればこれほどの重圧の中で競馬をすることもなかったでしょう。名の通りコントレイルに哲学的を与えたこの馬も今回のジャパンカップにエントリー。連敗に終止符を打つには必要な相手かもしれません。

ホープフルステークスから菊花賞を勝った時点でG1を4勝。これはナリタブライアン以来。しかも無敗。菊花賞まで無敗で進めたのもミホノブルボンしかおらず、考えられる最高のキャリアでクラシックを駆けたコントレイル。今回走る理由があるとすれば「このままでは終われない」という人馬の気持ち。勝って得られるものがどうとかこうとか、今回のコントレイルにはどうでもいいことかもしれないですね。

先週のグランアレグリアもそうですが、引退レースというのは感慨深いです。競走馬が走るのはとどのつまり人間のエゴではありますが、コントレイルは「種牡馬価値」というかなり濃い命題を与えられてこの1年を走った馬。人間のためではなく彼のために、勝敗という意味だけでなく良い結末であって欲しいと願っています。

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